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「あきんどPLAZA」の事務局です。今年度第10号のメルマガです。 さて、今日はお客様のニーズを取り入れて積極的に活動する商店街のニュースを2つ。一つ目は長崎県の長崎市中央地区商店街連合会が市中心部の駐車場の空き状況を、携帯電話やパソコンからほぼリアルタイムで検索できるシステムを運用開始したというものです。お客様の「駐車場がいつも満車だ」「携帯電話で空き状況を見ることができないか」といった声に応えたもので、サービスは無料で利用できます。 →詳しくはこちら 二つ目は、東京の世田谷区にある松陰神社通り商店街で、ラジオを使った音のウィンドウ・ショッピングが始まったというものです。参加店約20店舗の店頭で市販のラジオを1620kHzに合わせると、セール情報や営業案内などが聞くことができるそうです。同商店街は区役所や保健所などに近く、障がい者や高齢者の通行が多く、目の不自由なお客様から「音で店の案内をしてくれたら」という声に応えたものです。 →詳しくはこちら とかく、商店街の方の思いとお客様のニーズには隔たりが多いものですが、こうしたお客様のニーズに応える商店街は、地域にファンを増やしてゆくものと思います。 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。 また、このメルマガへのご意見・ご感想も下さいね。
中心市街地と郊外 中心市街地の衰退が問題視されるようになってだいぶ時間が経過した。その問題として、後継者不足、定住人口の流出と同時に大型店の郊外立地や大型店の撤退などが指摘されているが、なかでも郊外対中心市街地の構図がクローズアップされているように思う。今回は、イギリスの郊外型開発と中心市街地の関係について説明したい。 ■中心市街地の意味を考えてみる 確かにイギリスのTCMの発展は、郊外型大規模店舗の開発と中心市街地の衰退という構図の中から始まっている。筆者がインタビュー調査を行った複数のTCMでは、その活動の始まりが郊外型大型店の開発に備えるものだった。ただし、問題はそう単純なものではないように思うし、近年のサスティナブルなまちづくりの観点から、中心市街地の意味とは大きくは以下の二つに集約されると考える。 第一に、サスティナビリティの観点からの中心市街地の意味が大きくなったことがあげられよう。どれほど中心市街地で活性化事業を推進したところで、まとまった土地が得やすく、車での交通アクセスの良い郊外型大型店は、車利用が中心の特定消費者にとっては行きやすい施設形態である。イギリスの郊外店ではバス路線の拡充が求められるものの、利用者の90%は自家用車での来店という報告もある。複数の民族、所得階層で形成されるイギリスでは、自家用車は必ずしも誰もが持つ財産ではない。また、高齢者、障がい者にとって、徒歩圏で完結する街の意味は大きい。つまり、誰に対してもアクセシブルであること、社会資本を有効に使う観点から中心市街地活用の意味が大きくなっている。 第二に、中心市街地は文化、商業、観光、教育、行政、交通など様々な要素の結節点であり、「街の顔」としての機能を果たしてきたというコンセンサスが得られていることがある。商業者のみならず、市民、行政、警察など様々な主体の合意形成がなされた上で、中心市街地が市民にとって活力あるためにどのような整備が必要なのかが考えられている。つまり、「中心市街地=中心商業地」という単一機能ではなく、活力ある市街地の再生には、商業のみならず、住宅、飲食、文化などの複数の機能が多面的に展開するところという認識がある。 ■活力ある中心市街地のための土地利用の考え方 では、開発はどのようにコントロールされるべきなのだろうか。これも郊外と中心市街地の両方について考える必要性がある。まずは、郊外から考えてみたい。イギリスでは基本的に都市計画の権限が大きいという特徴があるが、1996年以来、郊外での商業開発は一般的に許可されていない。しかし、商業開発がどこに出るべきかが、土地利用上の中心部、中心部の際、近隣中心区、郊外と性格分け、順位付けした上で中心部から開発の可能性が指導されている。中心部に開発余地がない場合を除き、郊外での開発は難しいのが現状である。しかし、それは大型店だけではなくロードサイド型の郊外開発や住宅開発全てが対象となる。つまり、サスティナブルな街づくりは、商業だけの開発規制では実現できず、地域全体の土地利用コントロールにより実現している。 第二に、中心部の土地利用についてであるが、「中心市街地」と定義される大きさが、徒歩で完結する規模であり、日本の中心市街地に見られる400haを超える規模は大都市を除きほとんど見られない。また、街の活力が小売業による賑わいとされる地域では、1階部分が店舗で構成されることを都市計画上位置付けるケースが多数見られる(他の計画申請が出されても許可されないということを意味する)。また、賑わいを取り戻すためには住宅開発の重要性も高く認識されており、商業用途の上階に住宅が作られる例も多い。人が上に住み、下で買い物をするという暮らしのイメージを実現するためのルールが都市計画で決められているのである。
小さなお店でも作れるDM(ダイレクトメール) ■チラシとDMの使い分け 不況にも強いアナログツールといえば、チラシとDMです。一見、同じように見えるかもしれませんが、使いみちはやや違います。 チラシは〝世帯〟に配布されるので、誰が見てくれるかわかりません。一般に、チラシを見る人の大半は女性の主婦層と言われ、女性好みのコトバ(例:得、安、プレゼント、無料、先着、限定、など)をタイトルやキャッチコピーに活用してなんとか読ませようとしますが、確実にターゲット層が見るかどうかはギモンです。 反対に、DMはほぼ確実に〝本人〟に届きます。宛名本人に「どこからのDMかしら」と確認してもらうことができます。折込チラシがチラシの束の中で目立たなければいけないのに対し、DMは個人にダイレクトにアプローチできるので、内容を見てもらえる確率はぐっと高くなります。 DMの最大のメリットは、この〝個人宛に届くこと〟です。加えて、封筒DMの場合は封入物を増やして情報を豊富に送ることができます。 チラシとDMのおもな用途は次の通りです。 ■小さなお店のDM よく、「え?こんな会社知らない!」という企業からDMが送られてくることがありませんか。これは、企業が対象客層の住所録を購入し、面識や取引実績がないお客様に対してDMで情報を送っているためです。 小さなお店、小商圏密着のお店は、むしろ互いに知っているお客様に対してDMを効果的に使うのが良いでしょう。たとえば、自店の会員や頻繁に買い物に来てくれるお客様に対して、DMでなければ伝えられない情報や特典を送るのです。 簡単に作るならハガキで充分です。「誕生日プレゼント」「クリスマスプレゼント」などのタイトルを付け、クーポンや引き換え券を印刷するだけです。 さらに、お互いに知っているお客様ならでは、の心遣いを〝手書きメッセージ〟でDMに書き入れます。宛名を手書きで書いたり、余白に一筆メッセージを添えるだけで、アイキャッチ効果が高まります。IT社会の現代、手書きは手間ひまかけた価値あるもの。「心をこめてお迎えします、お店に来てくださいね」という気持ちがお客様にも伝わるでしょう。 ■ワープロソフトでDMを作ろう! 上記の例は、ワープロソフト「Microsoft Word」でカンタンに出来ます。手順は次の通り。DMビギナーは、今年のクリスマス商戦に是非トライしてください! (1)パソコンで用紙設定
(2)必要事項を入力・加工
(3)空欄を担当者が手書きで記入する
鳥取市は、因幡地域経済の要として発達した城下町。鳥取温泉あり、鳥取砂丘あり、日本海の新鮮な魚介類ありと、自然豊かな山陰の中核20万都市としての顔を持っています。 その中にある鳥取市中心市街地は、人口の高齢化、中心市街地の空洞化、商店街の衰退化と様々な問題を抱え、失われつつある都市の活力に危機感を感じ、5年前から『とっとりTMO』が中心となって、中心市街地活性化に取り組み、着実にその成果を生んでいます。 そんな元気なまちづくりを“街元気リーダーの熱田龍二さん”にご紹介していただきました。
■チャレンジショップ事業(チャレンジショップビギン1号館・2号館・3号館) 商店街の空き店舗3店を若桜街道商店街、太平線商店街、鳥取商工会議所とで管理運営し、TMOで経営指導を実施しております。各店舗内を3~5のブースに分け計11人の新規創業出店者を最長1年間支援し、卒業後の開業率も63%と高くなっています。事業効果としては、空き店舗対策や新規創業者輩出の他に、
■ガーデンシティの推進(2005とっとりガーデンフェスタの開催) とっとりTMO(鳥取商工会議所)では、市民の手で花と緑に囲まれた生活空間を創造する運動こそが、ガーデンシティ運動であり、市民参画型の活動の中から、生活環境美化の推進、地域個性の確立、集客性向上を目指して、ガーデンシティ委員会を設けて活動を進めています。 その一環として11月11日から13日までの3日間「2005とっとりガーデンフェスタ」が、旧袋川沿いの土手ときなんせ広場を利用し、ハンギングバスケット・コンテナガーデンの両コンテストに市民の作品が71点出展され、作品鑑賞ミニツアー、モデルガーデン披露、キッズガーデン教室に親子22組の参加やクリスマス寄せ植え教室へ10組の参加、花カフェ広場に延べ1000人利用、花と緑のテントバザール(出店数6組)、フリーマーケット(出店数6組)、我が家の庭自慢等の多彩なイベントで、期間累計5000名の来場者を迎え開催しました。 毎年楽しみにしていると市民の声も多数寄せられ、「花の都とっとり」と呼ばれるその日まで推進していきたいイベントです。
■とっとりまちおこし隊(市民活動に対しとっとりTMOが助成) とっとりまちおこし隊は、鳥取市内で、地域おこし、まちづくりを実践する独創的な考えや活動を実践する人々が、中心市街地と近隣地域との連携も視野に入れた街づくりを実践し、5人以上の活動グループに年間10万円の活動資金を最長3年間の支援と組織活動の推進をサポートし、将来の市民活動団体へ育成してく事業です。 現在の実施10団体の内容は、大学生グループによる団体では、情報誌発行や地域活動やインターネットラジオ番組制作や中山間地域の活性化活動など多岐にわたり、また、市民や商業者では、大名蓮の普及活動、吉岡温泉活性化運動、2商店街での夜間行灯設置、2団体が街に花を植える活動など活発に行われています。 使いやすい助成金制度であると市民・商業者にも浸透してきており、これを契機に、より市民活動にも弾みがつけばと念願しています。
■パレットとっとり運営支援事業 4月8日にオープンした本通商店街が事業主体の「パレットとっとり」は、中心市街地への来街動機や頻度や利便性を高めるために、最寄品店舗や地場産品の店や市民交流ホールを整え、集客と賑わいをもたらす広域交流拠点としての役割を担い、かつ、中心市街地への波及効果を高めると期待されている商業基盤施設です。 開業後の来館者数も予想以上に順調な滑り出しです。今後は商店街との連携を強化し、集客効果が中心市街地全体に連動し波及していく仕組みをどう作るかが課題になってきています。 また、とっとりTMOが運営している市民交流ホールは、市民団体活動の場であり、発表の場でもある拠点として利用頂き、また、美術品展示会、フォーラム、音楽会、会議とほぼ毎日何らかのイベントが行われる「市民の広場」として活況を呈しており、鳥取市からの補助金を財源に、中心市街地エリアでイベントを行う団体・商業者に対しての補助制度(総事業費の2/3補助)も充実させ支援しています。
■おわりに 以上現在のとっとりTMOが取り組んでいる事業の一端を掲載いたしましたが、「市民が主役の街づくり」を実践していく道程は始まったばかり。 今後のとっとりTMOは、商業等の活性化を中心としたTMO活動から、歴史文化、都心居住、福祉医療、教育、環境や景観まで、幅の広い街づくりができる組織体として発展し、かつ、街づくり実践者の強靭なサポーターとして変身していかなければなりません。今まさに「TMO活動」から「まちづくり運動」へと大きく転換するチャンスではないかと捉えています。
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