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「あきんどPLAZA」の事務局です。今年度第9号のメルマガです。 さて、今日は気になるニュースを2つ。一つ目は郊外型大型店舗を積極的に開発しているイオンが、中心市街地の商店街と協議して、総合スーパーを核とした地域商業の活性化に乗り出している、というもの。二つ目は、長崎県諌早市において、2月に閉店した「諫早サティ」の跡地に、市中心市街地商店街協同組合連合会が独自にコーポラティブマーケット「アエルいさはや」(仮称)を建設する工事が始まったというものです。 イオンが中心市街地の活性化に目を向けるようになったのは、合同会議の中間取りまとめ(案)~コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを目指して~が公表され、国レベルの今後の方向性が見えてきたからではないかと思われます。 しかし、中心部の大型空き店舗に他の大手が出店してくれるのを待っているばかりでは、いつ解決するかわかりません。そこで、諫早市のように商店街自らが核となる店舗の運営に乗り出す英断をしたのでしょう。それにしても諫早市の商店街の決断の早さには感心させられます。大型空き店舗を放置することの影響の大きさを、よくご理解されていたのだと思います。 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。 また、このメルマガへのご意見・ご感想も下さいね。
アメリカの中心市街地 北米のエリア・マネージメントで最も知られているものはBID(Business Improvement District)である。BIDとは、特定エリアを対象に、強制的に集められる負担金をもとにエリアのマネージメントを行う仕組みである。今回は、米国での取り組みに着目し説明したい。 ■(1)BIDとは何か 米国では、ダウンタウン、わが国でいう中心市街地では1980年代から空洞化と衰退が問題視されてきた。特に、治安の悪化が大きな課題であり、これがさらなる住宅の郊外化に拍車をかけた。BIDはミシガン州に始まるとされているが、再生に向けた資金獲得のために、不動産評価額に応じた負担を地区内で求め、徴収するという方法が採用されている。 米国のBIDは、州法に基づき定められる特別区のひとつであり、現在では、400箇所を数える。この特徴について詳しく見てみよう。設立・運営の特徴は、(1)特定地区における事業の内容と財源調達方法において、定めた地区事業計画が策定され、それに資産所有者の一定割合の賛同を得ること、(2)市議会がBIDの承認を行い、正式に設立した時点で資産所有者を中心とした理事会を意思決定機関とするNPOにより進められること、(3)活動資金が地区内資産所有者から強制的に徴収される負担金として、市が徴収すること、(4)活動見直しが5年程度で行われるという特徴を持つ。なぜBIDが全米で波及したのか。答えは簡単である。大量の無料駐車場とバラエティあふれる店舗数、天候に関係のない空間を持つ郊外型ショッピングモールに中心市街地が対抗するには、街の安全性を高め、アメニティあふれる都市空間を再創出させ、また独自のプログラムを実施する特別な組織の必要性が大きかったのである。 ■(2)オレゴン州ポートランドにみるダウンタウンの活性化 次に、BIDのプログラムについて、全米でもっとも暮らしやすい街、オレゴン州ポートランドを例に説明したい。ポートランドのダウンタウンを訪問した人からは、異口同音にきれいなところだという印象を聞く。実際、ゴミのない、安全なダウンタウンであるが、それには日々の努力が大きい。 ポートランドのダウンタウンには、250ブロック800人の不動産所有者によるBIDが形成されている。ここを運営しているのは、ポートランド・ビジネス・アライアンス、その母体は商工会議所である。商工会議所ベースのBIDは難しいことも言われているが、ここでは非常にうまく運営されている。商工会議所の会費収入は、内容によるがダウンタウンの再生に利用されていることから、その理由をBIDのマネージャーに聞いた。ナイキ本社等の郊外に立地する大企業の訪問者は、その宿をやはりダウンタウンに取ること、買い物もダウンタウンで行うことからすれば、質の高いダウンタウンを作ることが、訪問客をもてなすのに重要であるからだという回答を得た。つまり、ポートランドのBIDは、理解ある都市圏の商業・企業に支えられ、商工会議所が母体になっているからこそ、運営資金にも余裕が生まれ、良好な運営ができることが考えられる。 そこで、その中心的な事業を見ると、(1)安全性プログラム、(2)清掃プログラム、(3)その他の組織との連携、(4)マーケッティング、(5)経済開発、(6)行政との関係づくりというものとなっている。特に力を入れているのが(1)安全性と(2)清掃プログラムである。これら2点について特に説明しよう。 安全性プログラムは英国とは異なり、防犯カメラではなく25人体制でパトロールを実施している。麻薬常用者に対応する専門家も1名フルタイムで抱えている。また、安全性を高めていくために犯罪防止の専門家、危険をファックスで知らせる地区内ネットワーク、環境調査、近隣同士の安全確認等が行われている。もちろん、この実態についてはデータが採られ、その状況が把握されている。 次に、清掃プログラムについては、23人のフルタイム従事者を抱え、ダウンタウン、公園、トイレ、バスの待合所の清掃、歩道清掃、ガム除去、ゴミ片付け、落ち葉清掃、ショッピングカートの片付け等を行っている。また、落書き消しも実施しており、年々その数は減少してきている。いずれのBIDでも安全性と清掃は2大事業であり、BIDの柱と考えることができる。 BIDへの投資は、結果として自分たちの売り上げに跳ね返ってくる。全米でもっとも暮らしやすい街のステイタスを維持し、いちばんであり続けるためには、日々の努力と同時に事業を展開しつづけることがこうした成功都市の課題といえるだろう。
魅力的なホームページの作り方 ■ホームページは、まず作る! 今や、個人から企業まで多くの方が開設しているホームページ(HP)。HPの良いところは、インターネット環境を通じて日本中、世界中に情報を公開できるところです。どんな小さなお店でも、いや、小さなお店だからこそ、広いエリアに情報発信できるHPをぜひ活用して欲しいと思います。 そう言うと、小さなお店の経営者さんの中にはこんな反応をする方がいます。 「うちはネットビジネスするような業態じゃないから」「通販はしないから」 HPを作ったからといって、全国のお客様相手にネット通販しなきゃ、とは思わなくても良いのです。地元商圏で顔の見えるお客様を相手に事業をするなら、HPは〝看板〟〝会社案内〟〝名刺〟〝オモシロ情報発信源〟だと思ってみてください。対面で一人一人のお客様に自事業をこと細かく話すことはできませんが、「HPを見てみてください!」と一言いえば、関心のあるお客さまはきっとのぞいてみてくれます。 チラシやDM、看板などといったアナログ媒体と比較すると、HPには次のようなメリットがあります。 ・すばやく、自由に情報更新できる ⇔ 印刷物ほどは時間がかからない ・たくさんの情報を載せられる、情報量の制限が少ない ・告知エリアは日本中、世界中 ・自分で作れば低コスト ・関連サイトとリンクできる HPが作ってあることで、お客様の安心感も高まります。弊社も全国のお客様からHPを見ていただくようになり、お問い合わせを頂くことが増えました。 チラシやDMも有効ですが、このご時世に事業をするうえでHPが無いなんてありえません。「HPはかならず作れ」「作れなければ作ってもらえ」厳しいようですがイマドキビジネスの最低要件です。 ■小さなお店は「顔を見せる」 いまや話題の楽天が、スタート当初出店者をつのっていた際、「人気(ひとけ)」のあるHPを作って欲しい、と出店者に依頼していたという話を聞いたことがあります。けだし名言といえるでしょう。PCの画面はそれだけで冷たさ、堅さが感じられ、せっかくHPに来店してもらえたのに、キレイすぎてかえって読み流されてしまうこともあります。 「見たくなる」「読みたくなる」HPにするには次のような点を心がけましょう。 ・「人」を前面に出す…経営者、販売スタッフ、など、お客様と接するキーマンを掲載してアイキャッチ効果を高めましょう。モノだけではなく、ヒトを載せること、どうせ載せるならお客様と普段接している人を普段の服装で載せるのがコツです。いかにも役員然としたエラソウな方が証明写真風にスマして載っていても、あまり魅力がありません。笑顔や会話している顔を載せ、親しみやすさを演出します。 ・ニュースを出す…トップページは常にフレッシュな情報を掲載します。鮮度の高い情報はHPの命。チラシのタイトル付近に「目玉商品」「季節商品」がレイアウトされるのと同様、ファンを飽きさせないようトップページは頻繁に更新しましょう。 ・楽しんで作る…普段の言葉遣いでOK!楽しく自分の言葉で文章を書きましょう。読み手は文体に敏感で、どこからか借りてきたような表現には魅力を感じません。飾らず、気取らず、わかりやすい言葉で楽しんで書きましょう。 ■人気(ひとけ)満載のHP~「信州伊那のたまご屋さん」 “純国産鶏”と“こだわりの手作りのえさ”がウリの「信州伊那谷のたまごやさん」は、ネットショップの有名店です。親しみが感じられるページ作りが魅力で、米澤の故郷:長野県伊那市の農事組合法人「大原農園組合」さんが運営しています。 このページには、鶏が放し飼いになっている様子や、伊那谷の風景、担当しているスタッフの方の様子がありのままに情報公開されています。 ページ構成もありきたりではなく、スクロールすると次々とワクワクする情報が飛び出してきます。「この下の画面はどうなっているのかな?」と期待をそそるキャッチが秀逸です。 卵や肉製品などは本当に美味しく、ギフトで頂くこともあるほど。商品がフレッシュな事業所さんはHPもフレッシュなのではないでしょうか?こまめでユニークなメールマガジンにも脱帽、です。
■会津若松市について 『鶴ヶ城を中心として、歴史と伝統がいきづく会津若松市』 会津若松市は人口約13万人の都市で、福島県の西部、会津盆地の東南に位置しています。 本市の歴史は古く、古事記や日本書紀などにも「相津」と記され、東と北の出会う重要な交通の要衝として栄えました。長い歴史の中で、政治、教育、産業・経済など著しい発展を遂げ、特に漆器や酒造などの伝統的地場産業が振興されるなど、固有の文化も形作られてきました。 ■背景 中心市街地の空洞化の進展 『―まちづくりネットワークからまちづくり会社設立へ―』 中心市街地は、かつては居住、商業、交通、公共サービス等、様々な都市機能の集積により、経済・文化の発展に先導的な役割を果たしてきましたが、多くの都市と同じように、中心市街地の空洞化が進み活力が低下しています。 このような状況を打開しようと、平成10年7月31日に「(株)まちづくり会津」が設立されました。まちづくり会津を中心に、従来から街並み景観に配慮したまちづくりを進めていた各団体や商店街等のネットワーク化を進めるとともに、商工会議所、市との協働作業によりワークショップを幾度となく開催し、市中心市街地活性化基本計画「城下町回廊の賑わい ~生活圏づくり・交流圏づくりによるまちなか再生~」とTMO構想を策定しました。まちづくり会津は平成11年5月28日にTMOに認定されています。 ■これまでの主な取組 ―景観による街並み整備― 中心市街地の西部に位置する七日町通りでは、古く味わいのある建物を活かして、城下町らしい特色ある街並み再生により、活気あるまちづくりを進めています。独自のまちづくりテーマとして色彩や意匠等を「景観協定」として定め、その協定に沿って建物を修景したり、けばけばしい看板を撤去したり、自然の素材を用いた看板を設置したり、店先に植物を植えたりしています。その結果、観光スポットとして定着してきました。 また、TMO構想の一環として、昨年9月に七日町のローマン小路に、大正浪漫調をコンセプトに緑を基調としたレトロな洋館風「会津ブランド館」がオープンしました。これは、まちなかの空き店舗対策として、資源の有効利用と商店街の魅力向上のための先導的役割として整備されました。 1階は会津地方の28市町村が連携した「会津ブランド認定品」や「地域産品」、安全で安心な食品などの展示・販売スペースとなっています。加えて、会津地方が誇る36蔵元の代表的な地酒を味わえるワンショットバー「彩」も設置しています。 2階には会津漆器若手職人の工房と伝統的工芸品の体験コーナーとして、会津を代表する「漆」を中心とした伝統工芸品をより多くの人に身近に感じてもらえる仕掛けを行うよう計画を進めています。 ■さらなる取組 まちなか賑わいの拠点づくり ―野口英世青春広場の整備― 野口英世青春広場は、中心市街地に不足する「賑わい創出のための場」として、(株)まちづくり会津が整備主体となり、地域のまちづくり団体である野口英世青春通り街並み協議会との協働と行政の支援により、本年5月に共用開始されました。 この広場は、地域の様々なイベントや、定期的なフリーマーケットの開催、日常的な清掃など維持管理にも積極的にかかわっています。夏にはビアガーデンを開催し、夕方になると涼を求めた方々で大いに賑わっています。 ■最後に 上記の取組以外にも、会津若松の中心市街地では様々な取組が企画がされており、四季折々の見所があります。観光客も東北地域内はもちろん、首都圏からの観光客も年々増加しており、充実した生活環境形成の推進と、そこで行われる交流により、魅力ある街に育ってきております。是非、一度会津若松を訪れてみてはいかがでしょうか? (ご参考)会津若松市あいづ観光情報館
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