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「あきんどPLAZA」の事務局です。今年度第6号のメルマガです。 さて、10月に入り、各地の商店街で様々なイベントが開かれています。いくつか挙げてみると、10月1日に滋賀県大津市の膳所駅前商店街で行われたパソコンのタイピング技術を競う「第1回びわこIT選手権」、岐阜市の長良橋通り沿いの神田町商店街で行われている「フラッグアート展」、1日に東京都文京区の京華通り商店街で開かれた風の盆で有名な富山県八尾町の「越中おわら」盆踊りの披露などなどです。 また、10月の第2日曜日は「商店街の日」。この記念日を制定した大阪市では、「御堂筋パレード」を筆頭に市内の各商店街で、さまざまなイベントが開催されます。今年は阪神タイガースが優勝しましたので、例年に増して盛り上がることと思います。 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。 また、このメルマガへのご意見・ご感想も下さいね。
お客様とのコミュニケーションは“流れ”が肝心! ■お客様との関係を作る“流れ”の作り方 商店街のお店は、「商品力」「接客力」など、「値段以外の魅力」がイチバンの強みです。地元の情報をよく知っているので、お客様がどんな商品を欲しがっているか、手に取るようにわかるのではないでしょうか。 地元のおなじみ様だからといって、甘えは禁物。お客様に役立つ情報提供をこまめに行い、よい関係を続けていきましょう。 店頭は毎月変化をもたせ、チラシはできるだけ1~2ヶ月に1度コンスタントに投入して、常にフレッシュであることを伝えていくのが効果的です。 また、洋服や化粧品、アクセサリーなど専門性の高い商品は、末永くファンになっていただきたいものです。「宣伝だけ」「売ったら終り」にならないよう、一度でもお買上いただいたお客様に対しては、何度も繰り返し来店いただけるよう情報誌をお渡ししたり、DMなどのご案内をして、会員化を促していきましょう。 お客さまに商品を知っていただいてから、ファンになっていただくまでのコミュニケーションの流れは次のようになります。(店舗販売の場合) ■業種にマッチしたチラシの作り方 ここで、パン屋さんのOPENチラシを例に、小さなお店でも作れるチラシのステップをご紹介します。
(1)タイトル 最上段をタイトルスペースにします。例の場合は、「ラパンOPEN」がタイトルですが、それに吹き出しで「おいしい町のパン屋さん」と補足します。それによって、このお店のコンセプト“地域に根ざした町のパン屋さん”が強調されます。 (2)ごあいさつ文 タイトルの下は「お店からのごあいさつ」です。お店でこだわっていることや地域の皆さまへ伝えたいことを簡潔に書きます。このパン屋さんの場合、「素材と手づくりにこだわったパン」「ひとくち食べれば気持ちもあたたか」と手づくり感をアピールしています。 (3)看板商品をアピール お客様は「どんな商品があるの?」ということが一番知りたいもの。お客様に分かりやすい商品や、もっとも自信がある商品を選んで掲載します。イラストに“ひとことコピー”を添えるとぐんと購買意欲が高まります。 (4)右下は自店情報 最下部は自店の名前、営業時間などの情報を配置します。地図には目印になる建物も添えておきます。 (5)スタッフのイラストであたたかみを出す 手づくり感を演出するには、パンだけではなく人のイラストがあると効果的です。特に“笑顔”があたたかみを伝えます。スタッフの名入り似顔絵などでもよいでしょう。著作権上問題のないフリーイラストをコピーして貼りつけるなどで代用することもできます。
■NPOと商店街が連携 東京都品川区にある中延商店街振興組合は、池上線が部分開通した昭和2年に「荏原中延」駅が開設され、まもなく発展してきた歴史のある商店街。組合員は134名でチェーン店も含めて全店が組合に加入する結束力の固い商店街である。 したがって、組合活動も活発で、ハード事業では全蓋アーケード、カラー舗装、組合会館等の設置、ソフト事業では昭和63年のアーケード全面改装を機に、愛称を「なかのぶスキップロード」とし、マスコットキャラクターの選定、2年に1度のねぶた祭り、クレジットカード事業、ポイントカード事業など積極的に取り組んでいる。
一方、元気な高齢者を対象にしたバリアフリー商品・サービス、ユニバーサル商品・サービスの開発・普及を通じて街づくりを目指すNPO法人、バリアフリー協会は、高齢者を活性化することによって商店街も活性化する街のコンシェルジェ事業の実施場所を探していた。そして、生鮮食料品、日用品の店が多く、周辺に高齢者の居住も多い中延商店街に話を持ちかけた。
■街のコンシェルジェ事業 この事業は、中高年のコンシェルジェ(有償ボランティア)を登録して、中延商店街を中心にした周辺地域で日常生活に不便を感じている方々に対して、コンシェルジェが有償で支援するサービス。サービス内容は、炊事、掃除、洗濯といった家事支援、電球交換、パッキン交換といった軽作業、パソコン指導、送迎サービスなど多岐にわたる。この事業の仕組みは次のとおりである。
コンシェルジェは元大工さん、料理の得意な人、パソコンの心得のある人など特技を持った高齢者が多く、また、サービスを受ける高齢者の方の話相手にもなってあげることで、お互いに活き活きとなる効果がある。利用者の登録数は現在では120名を超えている。 また、商店街においては、「高齢者にやさしい商店街」というイメージの向上のほかに、コンシェルジェたちが交換した商品券を商店街において使用することにより、イメージだけでない活性化にもつながっている。 ■楽習教室 街中サロンではコンシェルジェ事業のほかに、高齢者の方々が街へ出向いて、楽しく手習いを行える「楽習教室」を開催している。料理教室、パソコン教室、お絵かき教室などのほか、オレオレ詐欺防止教室といった実務的な教室も開催され、毎回多くの高齢者の参加がある。また、講師の大部分は特技を持った地元高齢者の方が担当している。 バリアフリー協会では、「お年寄りの地域デビューの場づくり」と位置づけて、講師・受講者とも、元気な高齢者が街へ出向いてくれることを願って活動している。 ■商店街との連携強化と元気な個店 コンシェルジェによる商品券の利用ばかりでなく、街中サロンが発行するクーポン券で中延商店街の加盟店での買物が割引サービスを受けられる事業も開始した。 こうして、元気な個店も徐々に増えてきており、その一つに「菓子工房石黒」がある。元々昭和8年創業の飴屋さんであったが、現社長の息子さんの代から、本格的な洋菓子店に変わった。商品は本格的で価格が手ごろであるため、この地域では評判の店である。洋菓子店に変わったといっても、代々製造していた飴(石黒飴という。)は現社長が手づくりで製造しており、店内で販売している。菓子工房石黒では、街のコンシェルジェ会員にこの石黒飴を割引サービスしている。 こうしたNPO法人と中延商店街との取組みは、今後、少子高齢化の進行が予想される中、近未来の商店街のあり方を示す一例と考えられる。 → 中延商店街振興組合 → NPOバリアフリー協会
■国際通りの現状 沖縄の県都那覇市のメインストリートとして商業の発展に貢献してきた国際通りはおよそ1.6kmの2車線の道路です。近年、モータリゼーションの進展による深刻な交通渋滞と環境悪化、郊外大型店の進出、新都心地域の開発などにより国際通りは中心市街地としての求心力を失いつつあります。 このような現状を改善して、開放された道路空間の活用による商店街の活性化や高齢者・障害者にやさしいまちづくりを目指して商店街が取り組んでいるのが「トランジットマイル」の導入です。 ■トランジットマイルとは? トランジットマイルとは、歩行者に配慮して、一般の車両を規制し、公共交通機関だけが通行できるようにした商店街という意味の「トランジットモール」と戦後の沖縄で焼け野原から中心市街地へと急速な発展を遂げた国際通りの別名「奇跡の1マイル」をかけた造語です。 ■これまでの取組 トランジットマイルの取組に対しては、これまで那覇市を中心に関係機関の支援を受け、平成13年度、平成14年度、平成15年度と3回の社会実験が行われました。その成果として来街者が通常時(1万8千人)より1.4倍から最大1.9倍(3万4千人)に大きく増えたこと、歩行環境や沿道環境が改善されたこと、また、週末における実施が周辺幹線道路への影響が少なかったこと等が確認されました。 平成16年度はこれまでの実験のための委員会から本格導入のための委員会に組織を再編成し、平成17年3月13日には本格導入に向けての試行実施が行われました。時おり雨が降る中で風が強く、沖縄にしてはかなり寒い日でありましたが、これまでの実験と同様に来街者の期待も高く、通常時より1.4倍(2万6千人)の来街者がありました。 ■本格導入に向けての課題 本格導入に向けての課題として、(1)実施運営組織の設立、(2)費用の圧縮(試行期間中に段階的実施)、(3)トランジットバス(低床、小型、環境に優しい)の確保、ルート設定、(4)賑わい空間創りのためのオープンカフェの運営管理、(5)タクシーベイ適正位置への設置、(6)商品荷捌き駐車場の契約、料金負担システムの構築、等があげられています。 ◆那覇市国際通りにおけるトランジットマイルの導入は国際通りを含む中心市街地活性化の重要な施策であります。国際通りの道路空間を活用した「人に優しいまち、歩いて楽しいまち」の実現に向け、関係機関と協力して本格導入に向けて取り組んでいくことを期待しています。
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