メルマガへのご意見・ご感想はこちら→
このメールマガジンが正しく表示されない方は
こちらからご覧ください。

「あきんどPLAZA」の事務局です。
 今年度第16号、平成17年第1号のメルマガです。

 皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もメルマガ「あきんどPLAZA」をよろしくお願いいたします。 さて、1月25日は、日本の最低気温-41.0度を記録した日です。1902年(明治35年)に北海道の旭川市で記録されました。1年で最も寒い時期を迎えているわけです。最低気温の日にちなみ、この寒い時期を暖かくして乗り切ってもらおうと、1月25日は「中華まんの日」、「ホットケーキの日」としても制定されています。 というわけで、「中華まん」について調べてみました。中華まんは、中国の三国志で有名な名将・諸葛孔明が作らせたのが起源だそうです(西暦220年頃)。孔明は、蛮族を征伐する道中で、風雨で氾濫した川を渡るため、人頭を水神にささげるという信仰に従う必要がありました。しかし、部下を犠牲にすることはできなかったため、小麦粉を練って皮を作り、羊と豚の肉を包んで人頭に似せたまんじゅうを水中に投じました。すると見事に風雨が治まり川を渡ることができました。これが肉まんの始まりだそうです。 この日に中華まんのイベントも各地で開催されます。中華まん(肉まん)は豚肉を使うのが一般 的ですが、様々な変り種があり、豚角煮まん、やきそばまん、牛タンまん、近江牛まん、松坂牛まんなど、その他有名店の中華まんやパンダの顔をしたパンダまん、などなどを勢揃いさせた博覧会も東京や大阪では開かれます。 そう言えば、冬の寒い日に暖かい肉まんやコロッケを商店街で買って、頬張りながら部活帰りをしていた学生時代がなつかしいです。 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。今回から3回にわたって商店街におけるコミュニティビジネスを考えるシリーズを有限会社ケイプランの名倉弘二先生の執筆でお届けいたします。また、このメルマガへのご意見・ご感想も下さいね。


地域に根ざした商店街こそコミュニティビジネスを!(第1回)
└ 有限会社ケイプラン 代表取締役 名倉弘二
お客様の心をキャッチする店づくり(購買心理を活用した店づくり)(第6回)
└ 有限会社テオリア 取締役社長 八木田鶴子
<経済産業局レポート>
「博多の心に出会う街」上川端商店街 ~大型店との共存共栄による再生~

└ 九州経済産業局 産業部商業振興室
お知らせコーナー




  【第1回】
  有限会社ケイプラン
  代表取締役 名倉弘二

■はじめに
 みなさん、こんにちは。これから3回にわたりコミュニティビジネスについて紹介していきます。よろしくお願いいたします。私は、ものづくりの世界からまちづくりの世界へ飛び込んだ異色者ですが、地域住民の視点に立ったプランニング&コーディネートを心掛けています。こんなまちだったらいいなという思いの具現化を信条としています。
 第1回目の今回は、まずコミュニティビジネスとは何かを説明し、商店街がそのコミュニティビジネスの担い手としての必要性を紐解いていきます。第2回目は、商店街を主としたコミュニティビジネスの事例を紹介します。そして、第3回目の最終回は、商店街がコミュニティビジネスを推進していくにあたっての手法・留意点などを述べます。

■コミュニティビジネスとは
 コミュニティビジネスという言葉がよく聞かれるようになってきました。地域ビジネスとも呼ばれています。コミュニティビジネスには、明確な定義は存在しなく、どこからどこまでをコミュニティビジネスと捉えるか難しい面 はありますが、一般的に「地域の困った問題を地域の住民が自ら行うビジネス」と捉えることができます。要は、“地域に根ざした営利追求型ではない地域活性化ビジネス・地域貢献型ベンチャー”と言えます。
 図表1にコミュニティビジネスの主な特徴をまとめています。図表1からご覧頂けるように、コミュニティビジネスは、志をもって行うケースが多く、自分たちはこの地域の生活を改善するんだという信念や使命感を強く持っています。
 コミュニティビジネスが注目されているというか求められている背景には、世の中が便利になり、コミュニティの場であった商店街の多くが衰退の一途をたどり、さらに核家族化が進むなど、人と人とのつながりが希薄になっていることが挙げられます。

■これからの新生・商店街に向けて
 上記でも少し触れましたが、商店街を取り巻く中心市街地は、全国的にみて空き店舗が増えるなど苦しい状況にあります。そのような状況のなか、各商店街では様々な取り組みを行うなど努力しています。しかし、なかなか努力が実を結ばない状況もみられます。
 図表2に、商店街の活性化に向けての考え方を示しています。当方は、各お店の個店のアップと商店街振興組合等の組織力のアップの両方を同時に行うことが肝要と考えています。片方ずつやっても効果 が持続しなく、また元の木阿弥になってしまいます。
 個店のアップというのは、各地で商人塾など個店のレベルアップ講座が開催されており、当方も少しお手伝いしておりますが、基本は自助努力です。そして、もう一つの同時に行うことが大切な商店街の組織力のアップこそ、旧態依然の商店街を新生・商店街として蘇らせる一つの手法として今回のコミュニティビジネスを活用して頂きたい。


■コミュニティビジネスの担い手として商店街
 「あなたは、どんなまちで暮らしたいですか?」「あなたにとって、住みやすいまちとはどんなまちですか?」そのような地域住民の思いを具現化していくことができるのが地域に根ざした商店街であり、具現化の手法としてコミュニティビジネスがあります。
 “地域に根ざした商店街こそコミュニティビジネスを!”と推す理由は、商店街の持ち味である地域に住んでいる人を含め地域のことを一番よく知っている点と、営利を追求しないといっても、コミュニティビジネスは、あくまでビジネスであり、継続的に行っていく必要があり、商店街が持っている商人魂(経営センス)がまさに求められている点です。
 さらに、現在、平成の大合併のヤマ場を迎えており、合併により行政エリアが拡大していくと、住民へのきめ細かいサービスの担い手(行政からの委託先)として商店街へのニーズが高まってきます。その際に、商店街主導のコミュニティビジネスが生きてきます。
 次回は、具体的な事例を紹介していきます。また、コミュニティビジネスについても載せている当方のホームページ「ホッと空間 Nagura’s Home」も併せてご覧頂きたい。




 【第6回】
  有限会社テオリア
  取締役社長 八木田鶴子

お客様は「特別のあなた」に感動する

 「コンシェルジュ」とか「ホテル・バトラー」という言葉をご存知ですか。ホテルでお客様の世話をする係りをさしています。こうした担当のきめ細かい心遣いにより、お客様は特別 のもてなしを受けたと感じて感動します。

■「コンシェルジュ」とは
 「コンシェルジュ」とは、もともとフランス語で鍵を管理する「門番」とか「番人」という意味です。ホテルのフロント近くにいて、街の観光情報を提供したり、レストランや劇場、交通 の予約、旅のプランづくりまでしてくれたりと、お客様のあらゆる要望に応え、世話をする係りの方をさしています。いわば相談係、便利屋さんといってもよいでしょう。
 最近、このコンシェルジュ・サービスを謳う業界やお店が増えています。ちょっとインターネットを検索しただけで、「キャリア・コンシェルジュ」、「オーガニック・コンシェルジュ」、「マンション・コンシェルジュ」と「○○コンシェルジュ」というのがたくさんでてきました。百貨店などでも取り入れられています。一人のお客様と一緒に各売り場を回り、買い物のサポートをするのです。

■「ホテル・バトラー」とは
 欧米の高級ホテルでは、「ホテル・バトラー」という職種があります。「バトラー」とはイギリスの貴族や上流階級の家庭などで働く「執事」の意味です。ホテルでは、一人のお客様のチェックインからチェックアウトまで、24時間いつでもお世話をする専属の担当をさしています。最近日本の高級ホテルでも取り入れられてきています。
 バトラーは、お客様の洋服や持ち物から好きな色を察して部屋に飾る花の色を変えるなど細かな配慮をします。お客様の気持ちを汲み取り、意思を尊重して、ホテル内のあらゆるサービスをお客様の最も喜ぶ形に組み立てて提供します。

■高級ブティックの販売員のこと
 お客様をおもてなしの心で接客して満足度を高めているのは、コンシェルジュやホテル・バトラーばかりではありません。ある高級ブティックで最高の売上を誇る販売員のことを思い出しました。
 その方は、お客様一人ひとりの好みの色やデザインを把握しています。「前回の買い物では白いジャケットをお買いになっていますね、このパステル系のブラウスならそのジャケットにも合わせられます」というように、買い上げられた商品も覚えています。そればかりか、接客のときに出す飲み物も、コーヒー好きの方にはコーヒーを、紅茶好きの方には紅茶を、なんでも好きという方には前回コーヒーだったので今回は紅茶を、というように、実にきめ細かく気を配っているのです。そこには「おもてなしの心」があります。
 また、DM(ダイレクトメール)も手作り・手書きです。
 ただし、こうしたサービスは、お客様の年間買い上げ額に応じたABCランクによって、多少差をつけていることを付け加えておきます。

■お客様を感動させるのはハイタッチな心遣い
 最近「感動マーケティング」という言葉がよく使われます。このお店にくれば楽しく買い物ができる、販売員から新しい情報が得られる、なにか新しい発見がある、わくわくする、そんな感動を提供できたら、お客様はまたお店に来たいと思うでしょう。お店はそのための仕掛けをいろいろ考えます。
 そしてなによりも「あなたは特別のお客様です」といわれ、特別のおもてなしをされたらこれに勝る喜びはないでしょう。おもてなしといっても、お茶を出したりすることではありません。いつでもお客様を第一に考え、お客様の気持ちを察知し、お客様の意思を確認しながら、気持ちのよい買い物ができるようにサポートすることです。
 また、「特別のあなたに特別のご案内をします」というDMも効果 的です。それぞれのお客様の好みにあった商品内容のDMにするのです。数多くのお客様それぞれに対応するのは容易なことではないと思われますが、最近では、コンピュータや携帯電話の活用による個別 対応も可能です。アナログ的な手法とITなどの活用を組み合わせて、感動を与えることができるでしょう。
 お客様を感動させるのは、ハイタッチな人間味あふれる心遣いです。




「博多の心に出会う街」上川端商店街 ~ 大型店との共存共栄による再生 ~
九州経済産業局 産業部商業振興室

■上川端商店街は
 上川端商店街がある福岡市博多区は、由緒ある神社仏閣等の歴史遺産と、『博多どんたく』や『博多祇園山笠』など伝統的な祭りや文化を継承し、博多商人の発祥の地です。
 かつては福岡一の賑わいを誇っていた当商店街は、近接したところにあった博多駅(JR)や県庁の移転、路面 電車の廃止などにより人通りが激減、また、商店街周辺の居住者も減少し、都市部の中で過疎と高齢化が進行しました。

■大型店との共存共栄
 こうした中、上川端商店街振興組合は、1990年の商店街隣接地への大型複合商業施設「キャナルシティ博多」基本構想の発表に対して、反対するのではなく当商業施設が博多地区活性化の起爆剤になることを期待して共存共栄を図る方針を決定。また、キャナルシティ開発業者や行政等と積極的な協力関係をもち、商店街とキャナルシティを隔てる道路にエスカレーターつきの歩道橋設置を実現し、商店街への回遊性を図りました。
 1996年キャナルシティのオープンと同時に、『川端通りはキャナルシティ博多への楽しい近道』をキャッチフレーズにTV等にキャンペーンを展開したところ、商店街に人波が戻ってきました。

■高齢者にやさしい街づくり
 一方で、若者が通る商店街となったことにより、3割程度の商店が店構えや品揃えを若者向けに改装などをしましたが、その多くは撤退してしまいました。
 こうしたことを経て、商店街では1992年に決定した基本理念『博多の心に出逢う街』(「心」とは「やさしさ」「癒し」)をもとに、地域の人々のニーズを掘り下げ、中高年齢者を対象とした街づくりに取り組むことにしました。

<<街づくりのための4つの視点>>
(1)新業種、新業態の誘致

 商店街に不足している業種を取り込むため、2001年に九州各県に呼びかけて、組合が管理している「賑わい広場」に市町村のアンテナショップを誘致。その後、商店街に本格的に店舗を構えたところが数店舗あり、その具体例としては、
郷おぐに(熊本県小国町)
  ・・・小国町の農産物や加工品、手作り惣菜販売、玄米食を提供するレストラン設置
七城町メロンドーム(熊本県七城町)
  ・・・農産物販売

(2)安全・安心・くつろげる街づくり
 舗道から店舗に入る段差を無くしバリアフリー化を実現し、気分転換やくつろぎの場の空間を確保。
(3)計画的なテナント選び
 高齢者集客の核施設として、医療・美容・健康関連施設(内科医院、針灸整骨院、エステ、頭髪育毛サロン等)を2002年に誘致。
(4)出店後のアドバイスを通じた支援
 営業時間、店舗構成・改装などを助言。
 具体例としては、「郷おぐに」に対して店舗構成・手作り惣菜や玄米食を提供する食堂の設置等の助言を実施。

■成果としては
 こうした取り組みにより、今まで商店街に無かった農産物や海産物の生鮮食品等が開店したことにより地元からの買物客が増え、また、中高年齢者が医療等施設利用の帰りに商店街で買い物をしていくという流れができ、商店街の約4割の店舗が中高年齢者を主な対象とした店となりました。
 商店街の両端にある大型施設や周辺地域と連携したまちづくりを行い、また、商店街の顧客のニーズをとらえた店舗の誘致や店作りを行ったことが、商店街の賑わい創出に繋がっています。


お知らせ

第2回あきんどPLAZAアンケート調査を2月4日から行います!
 昨年10月15日に第1回アンケート調査を実施いたしました。その結果は前回のメルマガでご報告したとおりです。それから約3ヶ月が経過しましたが、第2回アンケートを2月4日のメルマガ(号外)で配信させていただく予定です。
 アンケートは数問で選択肢を選ぶ簡単なものです。 商店街の生の声として貴重な情報となりますので、皆様是非ご協力ください。

平成16年度全国情報化コンサルティングフェアが開催されます!
 財団法人全国中小企業情報化促進センターでは、平成16年度全国情報化コンサルティングフェアを独立行政法人中小企業基盤整備機構が主催するベンチャーフェアJAPAN2005の開催(平成17年1月26日、27日)にあわせて、平成17年1月27日(木)東京都千代田区の東京国際フォーラムにおいて開催いたします。
→ 詳細はこちらから
日 時 平成17年1月27日(木) 13:15~16:00
会 場 東京国際フォーラム ホールD7
(東京都千代田区丸の内3-5-1 Tel.03-5221-9000)
費 用 無料

まちづくりセミナー「商店街再生リレートーク」のお知らせ
日 時 平成17年1月27日(木) 14:00~16:00
場 所 パシィフコ横浜 展示ホールA・B
社団法人日本ショッピングセンター協会主催
SCビジネスフェア2005会場内
神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1
TEL:045-221-2121
参加費 無料
主 催 特定非営利活動法人(NPO法人)
まちづくりネットワークTOMネット
→詳細はこちらから


このメールマガジンの発行は全国商店街振興組合連合会(平成16年度中小企業庁委託調査事業)により実施するものです。このメールはメールマガジンに登録いただいた方、インターネット上にホームページを公開している商店街の方々に配信させていただいております。
◆メールマガジン配信解除・配信先の変更 http://www.akindoplaza.com/change.aspx
◆ご意見・ご感想 info_master@akindoplaza.com
◆このメールに関するお問い合わせ info_master@akindoplaza.com

【発行日】2005年1月25日
【発行】全国商店街振興組合連合会 企画支援部
Copyright(C)2003-2005 あきんどPLAZA All Rights Reserved.