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【その2】
早稲田商店会 |
会長 安井潤一郎 |
前回「その1」を本年1月13日に配信の第6号に書かせていただきました。
「その1」を読まれた日本中の商店街の皆さんから大きな反響が、と思っておりましたがまったく有りませんでした。(笑)
このメールマガジン、誰か読んでるの?
メールマガジンですから嫌でも届いてきますし、嫌なら申し込みはしないんだから読んでるだけで、何のアクションも起こさない、まあ、アクションを起こしたくなるような内容じゃない、と言われるとその後に言葉が続きませんが・・・。
しかし何か一言でもいただくとこちらも「書いて良かった」と思いますし、「うちの商店街ではこんな事をやってるぞ」という事例をお教えいただければ一つ利口になれます。
このメルマガの後ろの方にあります「ご意見、ご感想」のアドレスでも、私のアドレス(yasui@mps.ne.jp)でも結構です、どうぞ御連絡下さい。
本日は現在当商店会が一番の目玉として活動しています「震災対策」についてお伝えいたします。
東京新宿区の一番北側に位置する早稲田のまちには日本でも有数のマンモス大学、早稲田大学の本部キャンパス(西早稲田キャンパス)が在ります。
ここには3万人の学生が学び、そのキャンパスを取り囲むように7つの商店会があります。そしてそこに住んでいる地域住民が2万2千人。ですから私たちの地元「早稲田」では3万人の学生が夏休みでいなくなる夏の2ヶ月間は人口が半分以下、「早稲田の夏枯れ」と言われる状況になります。
その商店会の夏枯れ対策からスタートしたイベント、そのイベントに「環境」という今まで何処の地域でも付けた事のない文言をテーマにして、商店会のメンバー以外の人にも実行委員会に入っていただきイベントをやってみたらビックリ。町中から集めたゴミが重量比で9割再資源化出来ました。マスコミや行政から誉められ、一躍「環境のまち早稲田」になってしまいました。
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1998年には恒常的な施設「エコステーション」を行政の補助金ゼロで開設し、翌年1999年には修学旅行が早稲田のまちに視察見学でお見えになりました。
何も無いと思っていた早稲田のまちに修学旅行が来たのですから自分達もビックリしましたが、他所ではもっと驚いたようで次から次に商店街、商工会、商工会議所の皆さんがお見えになりました。
その中に1995年の1月17日に阪神淡路の大震災で壊滅的な被害を受けた神戸長田の商店街の皆さんもいらっしゃいました。震災当時の悲惨な状況を涙をにじませながら語られる商店街のお仲間の言葉に愕然とした記憶が有ります。
商店会活動に参加されるスタッフさんも増えてきました。その一連の経過の中で我々は「環境」は「身の回り」、「まちづくり」は「御近所付き合い」だと学習しました。
自分の身の回りや自分の御近所付き合いを何で役所や他人に任せていたんだ、自分達の町は自分達で守ろうという意識が強く起こり、当然のように震災対策の活動に入って行きました。
「商店街と震災対策」、この取り合わせもあまり聞いた事がない組み合わせでしたがそれ以上に、一連の活動を通じてまちが動くキーワードは「儲かること、楽しいこと」だと学習した我々には今の震災対策、防災の活動にはまちが動くキーワードが欠けていることを感じました。そこから皆さんで考え出したのが、平成14年度防災功労者内閣総理大臣表彰をいただいた「震災疎開パッケージ」です。
5,000円の年会費をお支払いいただいた方のお住まいが震災で災害救助法の認定を受けた地域だったら、日本中の商店街、地域がその方をお客様として一定期間
お迎えする、一年間日本中の会員さんに震災の被害が無く、そして翌年更新していただい方には日本中のお仲間がこだわって使っている品がお手元に届きます、というのがこの疎開パッケージのアイデアのです。
詳細は下記ホームページを御覧下さい。皆さんの地域と連携が取れますことを期待しています。 |